アプローチ花壇整備研究会の活動紹介ナイスコミュニティー | 活動報告アプローチ花壇整備研究会では、マンション植栽のリニューアルによる建物のイメージアップと共にお客様の快適な空間づくりを研究しております。エントランス部分はそこにお住いの方はもとより、来訪者等の多くの方が行きかう言わばマンションの顔となる重要な部分です。建物の第一印象に良い意味でも悪い意味でも大きな影響を与えるのが、樹木・草花等の植栽です。一見脇役のように思えますが、主役と肩を並べるくらいに綺麗で整然と整備されていれば、マンションのファサード、そして建物全体のイメージも大きく向上するのではないでしょうか。樹木・草花は時代により流行が大きく変化していきます。これまでの植栽は、灌木(低木)では春先の花をつける時期があるオオムラサキツツジやサツキなど、中木ではカイヅカイブキ、ネズミモチ等、季節を問わず緑を絶やさない日本庭園でみられるような樹種が多く採用されていました。最近では、画一的ではなく、建物のコンセプトにより、南欧を意識した樹種やカラーリーフを配した華やかな植栽も広く採用され始めました。例えば、オオムラサキツツジ等に代わって、季節の変化と共に葉の色を変えるオタフクナンテン、淡いピンクの葉のハツユキカズラ等が地面を覆うように植えられ、中木では、ピンクや白の花の綺麗なハナミズキや緑鮮やかなグリーンコーン、葉が赤く鮮やかなレッドロビン等が見られるようになり、好みもありますが、比較的色鮮やかな植栽が多く採用されるようになっています。そういった環境の中で、アプローチ花壇整備研究会では、風合いを増す、今後の手入れを考量して、枯れた場合の植え替えが容易・安価であることに重点を置き多数のマンションで、リニューアルに挑戦しています。人の目を引くために、アンティークな枕木や石材を大胆に配置。手入れを簡単にするために、草花を植えないスペースに防草シートを敷き、瓦チップ、化粧石を敷き詰め、雑草を生えにくくする。植栽が枯れた場合の植え替えを容易にするために、部分的に植え替えても周辺に影響が出ないような草花を採用しております。実績として、『NICE URBAN浜松東』マンションの植栽リニューアルを紹介します。『NICE URBAN浜松東』は、淡いグレーの外壁磁器タイルを配した落ち着いた外観のマンションです。エントランスは両脇に細長い花壇があり、当初は左側の花壇に中木とサツキ、右側はサツキのみが植栽されている状況でした。年月が経過し、一部枯れてしまったことから、枕木などを利用したリニューアルを実施、定期的に草花を植え替え、綺麗な状態を維持してきました。その後、昨年の台風の影響で枕木が倒され、草花も枯れてしまったことから、今年9月末に改めてリニューアルを実施しました。左側の植栽は、枕木の入替と共に背部に常緑のトキワマンサク、白い鉢の中にコルジリネオーストラリスを植え、インパクトのある植栽としました。右側を含めた草花は、涼しげなイメージのマホニアコンフューサを並べ、その周辺に、フイリヤブラン・ヒューケラ等の山野草と季節の花を植えました。おしゃれで、また落ち着いた感じのエントランスとなりました。植物は、生き物ですから日々成長しますし害虫の発生や病気などで緑が大きく失われたり、場合によっては、枯れてしまうこともあります。マンション全体の植栽リニューアルについては、その範囲にもよりますが、経済的負担も大きくなりますので、現状を維持するエリアと大きなイメージアップ効果が期待できるエントランス・サブエントランス等、お住いの方、来訪された方などの導線部分を重点的に整備する提案を進めたいと思います。一定の経済的負担はありますが、費用対効果も期待でき、こころやすまる空間づくりには必要不可欠なものになるのではないでしょうか。アプローチ花壇整備研究会では、建物の大規模修繕工事を終えた段階や設備工事で植栽が大きく毀損するような場面、また、マンションのイメージアップの御要望にお応えできるよう、植栽の整備や選定に関する研究をしております。加えて、戸建住宅においても、外壁塗装などに合わせ、建物が魅力的になるような庭園整備の研究を進めてまいります。事例紹介『NICE URBAN浜松東』リニューアルかんぼく7
元のページ ../index.html#7